蜂さん。
小林祐介

蜂さん。
小林祐介
彼らは、いったい何を喜んで何に悲しんでいるのだろう。さっぱりわからない。
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と思うような人にさえ「これ僕の作った音楽、聴いてみてよ。」と言いたくて仕方が無い。
タダでちょうだい、と言われたら「嫌だ。自分の音楽でボランティアはしない。」と言うだろう。
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他人が、自分に支払う対価(お金とは限りません)に対して堂々としていられるかどうかで、その人の本質が見れると、僕は思う。そして、その人が与えたもの(僕なら音楽です)に対する自信や尊厳もまた同様に、透けて見えると思う。
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取材中に興味深い言葉を聞いた。
「この国に批評に支払われる対価は無い。」
何故この音楽を勧めるか、ということの理由を裏付ける「反例」を持たない、ということだ。あるいは沈黙をもってそれを表すということだろうか。そこに説得力はあるのだろうか。なにせ窒息しそうな程の情報があるからなあ。
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とある音楽番組のランキングが「レコードがどれだけ出荷されたかの順位」だと考えると、「ある特定の項目の数値を競うコンテスト」と何ら変わりはないわけです。それだけのこと、というのは承知の上で、僕たちがその土俵で1位になったら実に愉快だろうな、と考えます。そしてこれは目的や目標ではないし、ましてや夢なんかでは全くありません。ただのゲームです。ただし真剣です。わざわざ土俵にあがる態度をとるなら、僕は真剣に遊びたいのです。
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と、いうことを何故かYoussou N’Dourを聴きながら思いました。
小林祐介
前回の記事に載せたあの画像は僕ではありません。台湾のgreen!eyesというバンドの方のようです。デスキャブみたいでかっこよかったです。
メンバーやマネージャーも「これ祐介じゃないの?」と言っていました。僕も一瞬自分かと思いました。
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僕はエレキギターの生音が、一番曲を作りやすい。
小林祐介
札幌と、代官山でのソロを終え、今日は渋谷にてシスタージェットの企画に出演します。ジェットとの共演は久しぶりで、とても楽しみ。
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自分が踊らされていることすら気付かないくらい巧妙かつ精巧な「確信」は、何によってもたらされたのだろう。
歴史と経験。より豊かに、より健やかになるための「確信」は誰かから与えられたりはしないはず。そういう社会だよ。
周りの大人を見本にしろ、だなんて子供に言えないよ。子供。子供。愛する子供。
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小林祐介
撮影&取材デイズ。いろんな人と話をする機会があるので、普段考えていることや、普段考えないようなことを話したりしています。
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さて、「成功」について僕は考えます。世の中には、まるで「普遍的な成功」が存在するかのような態度がありますが、僕にはよくわかりません。僕には「僕の成功」があり、あなたには「あなたの成功」があると僕は考えるからです。
そして、そこに辿り着くには「僕の道筋」と「あなたの道筋」があり、「僕のやり方」と「あなたのやり方」があります。
どのようなバンドになりたいか、目標、などを聞かれた際に、一言では言えない理由はこれです。
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何を美しいと感じるか、何を美味しいと感じるか、何を気持ちよいと感じ、何を楽しく感じるのか。「自分が」。
それは自分の居る場所が変わることで変わってしまうことなのでしょうか。(どうだろう)自分の中でさえ、前述したような感覚は「普遍的」ではないように思えます。
毎日同じような朝日が昇っていても、毎朝同じようには感動しないかもしれない。昨晩食べて美味しかったステーキも、今朝では重い。寒い日に、あんなにストーブの前でうっとりしていたのに、この暑さでは見向きもしない。試聴したときの方がわくわくしたアルバム…など、いつでも、どこでも、誰とでも、常に同じように感じる物事なんてないのかもしれません。
いかにも「普遍的」であるかのような素振りを見せる価値観を、いつのまにか刷り込まれていたとします(あなたはそれを「選んで」はいない)。それは常識とも言うし、道徳とも言うし、優しさとも言うし、愛とも言うし、善とも、悪とも、世界とも言います。
•誰もが、同じ世界に生き、同じ常識の中で同じ道徳心のもと、同じ優しさで同じ愛を育みながら、それらは踏み絵のように我々を普遍的な「善」と「悪」に区分します。
という「思いこみ」が、恨み辛み、妬み嫉み、争いを生むように思えます。
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僕たちはどこまでいっても「独り」であり、「一人」では決して生きてはいけないと、僕は考えます。そしてそれは悲しいことでも、寂しいことでも、美しいことでもなく、ただ単純にとてもシリアス(真剣)なことなのだと考えます。
僕たちにそれぞれの名前があるように、僕たちは個別な存在であり、個別の価値観を持ち寄って、様々な「個」との交流のもとに生活しています。規模の差こそあれ、そこが「社会」です。人類は「社会」に帰属することで、初めて人間という言葉で扱われるのかもしれません。
•僕たちは「独り」じゃない。
•「一人」でも生きていける。
そんな倒錯した価値観が、あちこちに溢れているように思います。ここで大事なのが「独り」とは何か「一人」とは何か、という点です。
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諸行無常という言葉があります。流動する世界に生きる。だからこそ、そこでより豊かに生きることを、僕は求めているし、それは僕が僕のやり方で僕の成功を手にしたい、という気持ちと同じです。
世界が流動しないと思いこみ、豊かさを求めることが「後ろめたい」と思われるような価値観とは関わりたくありません。あるいは、「後ろめたい」豊かさしか想像出来ない世界とは関わりたくありません。
しかし、僕はそれを憎まないし、恨まないし、わざわざ嫌ったりしません。自分とは異なる価値観を持っているということを認め、徹底的に軽蔑するだけです。
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直接的、間接的かを問わず「愛」「優しさ」「正義」「平和」をもってして、いつのまにか誰かを傷つけてしまう世界。それが目に入った時、あなたならどうするか。その態度を僕は見たい。様々な偏見を僕は見たいし、それはきっとあぶり出されるだろうとも考えている。より真剣に取り組む人、いつもと変わらない人、うまく騙せなくなったことで、慌てふためく人もいるかもしれない。
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子供の時に楽しかったのは、真剣に遊んでいたからだな、と思いました。
小林祐介
どうもありがとう。
ここ最近、いろんな人に会いにいっている。会って話をし、またね、と言ってわかれる。
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人は人という考えに安心を覚えるおまえはおまえか、と疑ってもいいかもしれません。確信は一夜にして成らず。
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マネージャーにも指摘をされましたが、目の下のくまが酷い。もともとそういう顔ですが、ここ最近は一層酷いようです。
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今月のサウンド&レコーディング・マガジンは James Blake特集のようで、とても楽しみです。
いまさらですが皆さん聴きましたか、 James Blake。最高ですよ。
踊って下津くんに教えてもらったfriendly firesの新譜もよかったし、サーストン•ムーアもfleet foxesも新譜がよかったです。
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好きな作品がどんどん増えていくのは楽しいな。これからもっとそうなるといいな。
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要は、自分の感性次第でどうとでもなってしまうってわけだ。暇はあっても、退屈に使う時間を持ち合わせないってことだ。
小林祐介
日本橋ヨヲコさんや、こうの史代さんの描く女性が本当に好きだ。大好きだ。黒田硫黄さんもいいし、弐瓶勉さんも好きだ。つまりは僕は女性が大好きだ。好きな男性もいるけれど、何人かしかいない。
小林祐介
どうしてだろう、と毎日考えています。
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今日は夜から取材。
小林祐介
小林祐介
踊ってばかりの国のライブをシェルターに観に行きました。彼らとの出会いが個人的にとても嬉しいんです。
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今日も下津くんはいい顔をしていたな、すごくいい眼をしていた。何を見、何に触れ、何を考えてきたか。つまり、何年生きてきたかなんて大したことではないんだな、と思う。
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今日は渋谷でライブ。
小林祐介
ツイッターに書いていたものをまとめました。
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若葉マークに「Everyday、初級者」なんてプリントされていたら、売れるだろうな。
近いうちに、初級者歴30年なんていう方々(初心者界の巨匠、ビギナー界の玄人、ルーキー名人、、)が台頭してくるであろう。と僕は思ウワケ。
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これくらいおかしなことが、常識として、普通に、蔓延っている。世の中でもてはやされるもの、見くびられるもの、その根拠はどこにあるのかを真面目に(しかしユーモアを交えつつ)考えた時に、足下がグラグラしてきませんか。
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僕たちが「そういうもの」だと教わってきたことに、いまだに根拠や理由を見いだせないものがたくさんあります。役割を想像することに終始してしまいます。大人になった今でさえ、です。
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恨み辛み、妬み嫉みは嫌です。本当に嫌です。人と関わりながら、そういうものに踊らされてしまうのは、とても容易く、ありふれている出来事ですね。そうなりたくないと心の底から思います。
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それまで自分が無意識に手に取っていた(翻弄されてきた)価値観の根拠や理由を疑うことは、きっと大事なことなのだと僕は思います。
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「足を引っ張るその手を放して、みんなで手を取り合おう」と誰かが声高に言った時に、真顔で「いえ旦那、これは前足と後足と申しまして、手なんてものは手前には御座いません。」と言われてどう対処するか。手を取り合うことの意味、根拠を伝えるのか、足と手の説明に夢中になるのか。。
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どちらも大切ですね。「手を取り合おう」という言葉はあまりに常套句過ぎるのもあり、なんとなくのニュアンスで「善いこと」として扱われます。手とは何なのか、取り合うとは何か。そして、何の為なのか。
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と、社会人の初級者は考えました。補助輪を外したばかりの身としては、実に背筋が伸びる思いです。
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取材を受けた後だからかな、いろいろと考えました。おやすみなさい。
小林祐介
8月3日、3rd Full Album「To (melt into)」1st single「(Two) into holy」を同時に発売します。
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ようやく告知が出来たので、少し気分が落ち着きました。これから取材が始まるので二作品について色々と話すつもりです。
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アルバムとしての作品性も、シングルの意味合いも、どんどん薄れていく昨今、音楽家もそこにこだわらなくなってきているのかもしれない。マーケティングに翻弄されているのかもしれない。
消費のされ方に態度を合わせるのは「作品」ではなく「商品」だけだ。僕が作るのは「作品」であり、レコード会社が売るのは「商品」だ。そして、世の中に「商品」として関わる自分の「作品」を僕は肯定する、自信があるからだ。こんな時代に、やりたいことをやりたいようにやれる今の環境を本当に有り難く思っている。そして、それは自分自身で勝ち取ったものだと、僕は考える。
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身近なところで、新作の評判が良いのでとても嬉しいし気分がいい。しかし、この作品を誰がどのように言っていようと、あなたはそれに翻弄されないで欲しい。あなたのためだけに聴いて欲しい。そこであなたにどう思われようと、僕はそれを嬉しく思う。どうでもいい音楽や情報が溢れ過ぎていて窒息しそうな世の中(少なくとも僕はそう思う)で、僕とあなたが音楽を通じて関わるのは、とても素敵なことだと僕は思うから。
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僕たちは、わざわざ手を伸ばさなくても済む時代にいます。出来事も、心も、泡のように流れてしまいます。この瓦礫の上で、僕はまだ遊び足りないし、踊り足りないんです。
小林祐介
踊ってばかりの国、tobaccojuice、どちらも最高だった。もっと一緒にまわりたかったな。mudyフルサワくんとキーリーにも会えて嬉しかった。
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小林祐介
5月31日、マスタリングを終え、新しい作品の音が完成しました。感無量、僕はこれが作りたくてバンドをやってきたのだ、と感じています。毎回そう思っているし、言っているのですが、それは更新されていくんです、生きているから。
「あの頃の自分達が一番美しかったなんて、私は絶対自分に言わせない。」
そんな言葉を、ふと思い出しました。
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TRIPLE TIME STUDIO、岩田氏に心からの感謝を。
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6月からまたライブ活動が始まる。縁があったら樹海で会おうよね。
小林祐介
今日は久しぶりにスタジオに入った。いい意味で、バンドを始めたての頃のような気持ちで演奏できて嬉しかった。
ライブも、楽しみだな。
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トラックダウンも明日で終わり、あとはマスタリングを残すのみ。アルケミストを録音したくらいから、自分がいま死んだら、この作品はこのまま誰のもとにも届かずに消えていくんだ、と毎日考えてしまい不安で眠れない日々が続いていたのですが、いまは不自然なくらい、常に眠いのです。
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僕が不安でいようと、楽観的な気持ちでいようと、今日と同じように明日目が覚める保証はない。明日のことは穏やかな気持ちで祈ることしか出来ないけれど、ただ今日を、いまを惜しみなく生きたい。そうしないと、僕の中での全ての悲しみが嘘になる。悲しさの為には生きられない。
あなたがあなたのためのよりよい日々を送れることを。
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ポメラニアンの赤ちゃんを見る度に、どうしようもない気持ちになってしまう。ショーケースの中の動物を見るときの気持ちほどアンビバレントな気持ちになることはなかなか、ない。いや、あるな。たくさんある。
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〖ambivalent〗〘形動〙相反する意見を持つさま。両面の。また、相反する感情が同時に存在するさま。「—な感情を抱く」
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そのへんにいないかな、野生のポメラニアン。友達になれたら…
小林祐介
朝、テレビをつけたらワンピースがやっていた。僕はこの曲がワンピースの主題歌になったら最高なのにな、とずっと思っている。実現したら素敵だよ。タバコジュース、ジュース、ジュース、、
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小林祐介
