ドミノの夜明け2010/06/16

広大な土地で、一人の男がドミノを並べていた。いつのまにか足の踏み場がなくなり、まったく身動きが取れなくなってしまった。
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助けはこない、一生このままかもしれない、そんな不安に支配された。
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そんな時、どこからか声が聞こえた。「駆け出せ、全てなぎ倒せ、ただのプラスチックの欠片だ。」
彼はこれまで感じたことの無いような背徳感と、興奮を覚えながら一目散に走り出した。ドミノは地平の果てまで広がっていった。
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後に、世界中のドミノ部は一人の男によってもたらされたカタストロフに恐れおののき、今後はそう簡単には倒れないドミノを使おう、と決めたのである。
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現代に生きる私たちには考えられないことですが、昔のドミノは押せば倒れるようなデザインだったようです。
ドミノさんが転んだ、という遊びがその名残として現代にまで残されています。
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こないだドミノピザのデリバリーを頼みました。

小林祐介