最近あなたの暮らしはどう2017/10/05

この曲を作った時のことは、よく覚えている。

THE NOVEMBERSを結成した19歳の頃、季節は多分夏になる前。

早朝、大学の音楽サークルの部室に忍び込み、父のおさがりのYAMAHAのギターをマーシャルのアンプに繋いで、なんとなく音を出していた。当時はコードの名前なんて全く知らなかったけど、Cのキーで、イントロのアルペジオを弾いていた。

そこで、ぱっと「最近あなたの暮らしはどう」という言葉とメロディが口から出てきた。特に何かを表現したいとか、思いをぶつけたいとか、そういう意図は全くなく、ただ口からメロディと言葉が一緒に出て来た。曲の原型は5分くらいで出来ていたと思う。

こういうまぐれだかなんだかよくわからないまま、あっという間に曲が出来ることは今もたまにあるけれど、この時はなんだか特別だった。曲を作ろうとすら思っていなかったから。
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今すぐここで歳をとるのをやめたいと歌っていた自分はあっけなく歳をとり、同じ歌を歌っている。
昔の歌詞は、今の自分への手紙のように思えるものが沢山ある。特にこの曲はそうだった。
「最近あなたの暮らしはどう」という言葉とメロディは、どこからきたのだろうか。
もしかしたら、あったかもしれない別の未来や過去からの伝言なのかもしれない。それがたまたま19歳の僕の口から出て来た。いまの自分の暮らしはどうなんだろう。

明日からツアーだ。新しい船出。

小林祐介